都市ガスの知識

都市ガスとプロパンガスの料金比較。費用以外の違いは何?

2016/12/18

都市ガス

「都市ガスとプロパンガスってどっちが料金安いの?」

「プロパンガスから都市ガスに換えるのって大変なんでしょ?」

「都市ガスとプロパンガスの違いがよく分からない」

なんてあなたは思っていませんか?
そのことについて解説していこうと思います。

家庭内の給湯器やコンロなどで使用しているガスですが、このガスには都市ガスとLPガスの2つの種類があることは皆さんご存知ですよね。
単純な違いとなると、直接パイプでつなぎ送られてくるのが都市ガスで、家に置いてあるポンペから供給するのがLPガスといった違いです。
でも都市ガスとLPガスの違いとなると、実は成分・発熱量・費用など意外にたくさんの違いがあります。
今回は都市ガスとLPガスの違いについて、様々な角度から検証てみましたのでご紹介しましょう。

そもそも都市ガスって何?

都市ガス

都市ガスは、道路の下に埋設された導管を利用して各家庭にガスを供給しています。
原料は天然ガスのメタンを主成分としていて、液化するためには圧縮するほかにマイナス160℃に冷やさなければなりません。
そのためにボンベは利用せずに、埋設された導管を利用して、気体のままの状態で各家庭に供給されています。
重さは空気よりも軽く、ガス漏れの事故防止の目的からガスに臭いをつけて、ガス漏れがわかるように配慮されています。
発熱量はLPガスと比較すると、およそ半分の熱量となっているために、火力ではどうしてもLPガスには劣ってしまいます。
販売会社は大手の東京ガス・大阪ガス・東邦ガスなど、大小合わせて全国でおよそ200社ほどの事業者があります。

都市ガスのメリットは?

都市ガスの最大のメリットとしては、ガス料金がLPガスと比較すると圧倒的に安いと言うことがあげられます。
都市ガスの場合、ガスを供給する設備と各家庭が直接ガス導管でつながれているので、ガスの配送費用などの人件費がかかりません。
また、都市ガスの料金は公共料金となるために、事業者によって料金が極端に違ったり急に値上がりしたりすることがありません。
次にあげられるメリットとしては、LPガスを供給するためのボンベのような大型の設備を設置する必要が無く場所を取りません。
ガスボンベは意外にスペースを取り、家の景観も損ねてしまうので、こういった設備の場所を必要としない都市ガスはひとつのメリットとなります。
もう一つのメリットとしては、LPガスと比べると安全性に優れていると言うことです。
大規模な災害が発生した場合には、事業者側の防災センターが24時間監視しているので、万が一の時にはガスの供給をストップしてくれるので安心です。
また性質上空気より軽いので、ガス漏れが発生しても自然に換気口から排出されるので、空気より重く部屋に貯まりやすいLPガスと比べると安全と言えます。

都市ガスのデメリットは?

都市ガスの種類は7グループ13種類に分類されていて、ガス器具とガスの種類が一致していないと正常な燃焼をしないばかりか、一酸化炭素が発生して中毒の危険があります。
そのため引越や乗り換えなど別の都市ガス会社に変更したときに、種類が一致していないとすべてのガス器具をその都度交換する必要が出てきてしまうというデメリットがあります。
またガス導管の引込がされていない場所に新たに導管を引き込む場合、地下に埋設してある本管から接続するための工事費用がかかり、立地条件によっては数十万円の費用負担になる事もあります。
こういった費用をガス会社側が負担してくれることは無く、ガス料金がいくら安くても初期費用がかかりすぎてはなかなか切り替えしにくくなりますよね。
もう一つのデメリットとしては、東日本大震災や熊本地震のような大規模な地震が発生した時には、どうしても各地で導管が寸断されてしまうこともあって、復旧まで時間がかかってしまいます。
いざという時に復旧に時間がかかってしまうのは、利用者には大きなデメリットとなてしまいます。

そもそもプロパンガス(LPガス)って何?

プロパンガス

LPガスは、LPガスが入ったボンベを各家庭まで運搬していき、そのボンベから直接ガスを供給しています。
LPガスは、プロパンガスと呼ばれるケースが多いですが、実際の成分はプロパンだけでなくブタンも含んでいるので、LPガスと呼ぶのが正しい名称となります。
重さは空気よりも重くなっているので、万が一ガス漏れが起こった場合には部屋の床の方に貯まりやすいため、中毒の危険回避のため本来は無味無臭なのにあえて臭いがつけられています。
発熱量は都市ガスと比較するとも約2倍の熱量となっていて、コンロに多くの火力を必要とする飲食店などでは、あえて料金の高いLPガスを利用するケースもあるようです。
販売店は、かなり広域に供給している大規模な会社から、個人経営のお店まで全国におよそ2万の事業者があります。

プロパンガス(LPガス)のメリットは?

LPガスの最大のメリットとしては、都市ガスと比較すると約2倍の熱量があるため、給湯器を使用した時のお風呂が沸くまでは早く、コンロの使用時でも火力が強いため短時間での調理が可能です。
飲食店などでは大火力のコンロが必要となるために、ほとんどのところでは都市ガスでは無くLPガスを使用しています。
一般の利用者の場合でも火力の強さは大変重宝するので、最大のメリットとなりますね。
またLPガスは、都市ガスのように何種類にも分かれていることが無く1種類だけなので、器具を選択するときにはLPガス用を選べば、引越の時にもLPガスならそのまま器具を買い替えること無く使用できます。
転勤が多い家庭などでは、都市ガスの場合は引っ越す度にガス器具を買い替える必要が出てくることもあるので、その必要が無いLPガスは大きな経済的メリットとなります。
もう一つのメリットとして、LPガスの場合は導管からのガス供給では無くボンベから直接供給されているために、災害時の時でも極めて復旧が早いというメリットがあります。
大規模災害時に寸断されたライフラインの中でも、一番早く復旧出来るのがLPガスというデータがある様に、短期間で復旧してくれるLPガスは大変頼もしい存在と言えますよね。

プロパンガス(LPガス)のデメリットは?

LPガスの最大のデメリットは、料金が地域によってや事業者によってかなり違っていて、都市ガスと比較すると1.5倍から2倍ほどとかなり高額です。
LPガスの場合、供給元からガス導管でつながれ直接供給されるのとは違い、ガスを供給するボンベを各家庭まで運搬設置し、定期的な交換にかかる人件費が発生します。
その分が料金に加算されてしまうために、どうしても料金は割高となります。
また都市ガスは法律で決められた公共料金なので、事業者によってや地域によっての価格差はほとんどありません。
その点LPガスは事業者が販売価格を自由に設定できる自由料金のために、不当に高い料金設定している所もあり、請求書にもあえて料金単価や基本料金などを明記していないところも多いです。
もう一つのデメリットとしては、ボンベの設置が必要となるためにどうしても住宅の敷地内の一定のスペースをとってしまいます。
家の景観としても大型のボンベはあまりいいものではなく、行き来に支障が出る場合もあって、あまりボンベはありがたくない存在ですね。
また都市ガスと比較すると、LPガスは空気よりも重いために部屋の床付近に滞留しやすく、重大事故につながる危険があります。
安全のためにもLPガスを使用するときは、ガス漏れ検知機を正しい位置に設置するなどの対策を取っておきましょう。

自宅はどっち?都市ガスとプロパンガスの見分け方って何?

都市ガス

今ご自宅でガスを使用している方は、都市ガスとLPガスのどちらをお使いかご存知ですか?
もし、どちらを使っているのかわからない場合はどうやって見分ければ良いのでしょうか。
一つの見分け方としては、建物の外にガスボンベが置いてあれば、LPガスからの供給と言うことがわかります。
ただLPガスの場合でも、集合住宅などはパルク方式という建物から少し離れたところに、小さなガレージを置き、その中にまとめてボンベを収納して、導管によってガスを供給しています。
このパルク方式は、一見建物の外にはボンベが見当たらないために、うっかり都市ガスと間違いやすいので注意が必要です。
確実な見分け方としては、ガスメーターを見ると都市ガスの場合はガスの種類の12Aや13Aと記載があり、LPガスの場合はLPGと記載されていることで、見分けることが出来ます。
でも万が一間違って種類の違う器具を購入したりしないように、契約しているガス屋さんに確認するか、アパートなどの時は不動産屋さんや大家さんに確認するのが無難でしょう。

都市ガスとプロパンガスでコンロや器具は違うの?

都市ガスとLPガスは、元々成分も熱量も全く違う為に、当然のことながら使用するガス器具は違います。都市ガスの場合は、1種類だけで無く7グループ13種類もあるために、引越などでガス会社が変わると、使用しているガスの種類が違っていれば、器具を交換する必要が出てきてしまいます。
買い替えた場合では費用の負担も大きくなるために、都市ガス用のガスコンロなどを部品の交換だけでLPガス用に変更することも可能です。
ただ都市ガスの種類によっては、器具を買い替えるよりも高く付くこともある様なので、ガスの種類を良く確認した上で、ガス器具のメーカー(コロナ・リンナイなど)に直接交換した場合の費用を確認してみましょう。
ガスの種類を間違って使用すると、不完全燃焼によって一酸化炭素が発生して中毒の危険があるので、くれぐれも注意しましょう。

都市ガスとプロパンガスの料金比較

都市ガス

それでは都市ガスとプロパンガスの料金を比較してみましょう。

都市ガスの料金の相場は?

2012年の統計によると、1世帯当たりの都市ガス年間消費量は平均で約400㎥となっていて、1ヶ月では約33㎥となります。
これを東京ガスの料金単価1㎥当たり、2016年7月の料金は115円22銭なので1ヶ月の平均33㎥を掛けると、3,802円26銭で、基本料金の1,026円を加えると、4,828円26銭となり、年間にすると57,939円12銭となります。
これが東京地区における平均的な都市ガスの料金ですが、都市ガスは公共料金とは言え、東京電力と関西電力で電気料金が違うように、都市ガスも東京ガスと大阪ガスでは料金は違います。
また東京ガスでも、供給先が東京都内の場合や群馬エリアなど同じガス会社でも、地域によって料金が違うケースもあります。
2016年7月の検針分の20㎥~80㎥までの1㎥当たりの料金単価を比較すると、東京ガスが115円22銭、大阪ガスが124円35銭、東邦ガスが130円35銭となっています。
やはり多少のばらつきはあるものの、公共料金だけに事業者によってそれほど大きく料金が違うことは無いようで、このあたりの金額が相場となるのではないでしょうか。

・都市ガスの料金を節約するコツってある?

都市ガスの料金を節約する方法としては、現時点ではまだ自由化されていませんが、来年2017年4月には都市ガスが自由化されることが決まっています。
自由化されれば、今までは地域のガス会社しか選択肢がありませんでしたが、今後はより料金の安い事業者を選べるようになります。
できるだけ多くの事業者の料金をよく比較して、より安い料金を提供しているところと契約すれば、今のガス料金よりも確実に節約することが出来るはずです。

具体的にガス料金を節約するためのガス器具の使い方としては、ガス料金の多くを占めているのが給湯器だけに、この給湯器の使い方を工夫することでより節約することが出来ます。
お風呂のお湯は追い炊きするよりも、たし湯をして温度を上げた方が確実に節約なります。
また設定温度を今よりも下げればより節約につながるので、入浴時間を今より長くすることで温度を下げたことを補えば、多少温度を下げても大丈夫です。
ガスコンロの節約方法としては、調理の下ごしらえには電子レンジを使用したり、お湯を沸かすなら電気ケトルを利用したりすれば、ガスよりはかなり安いコストで済むので、こういった電気器具のアイテムを活用してみましょう。
そして料理の基本としては、「煮るよりも蒸す、蒸すよりも炒める」という意識を持って調理することが、ガスの料金の節約に確実につながります。

・都市ガス自由化で料金が下がるってホント?

都市ガスが自由化されれば当然市場に参入する事業者が続々と現れ、顧客獲得のために価格をより安く付加価値の付いたサービスを提供してくることが予想されています。
そうなればおのずと料金は安くなる事はまちがいないところで、電力自由化の時もおよそ5~10%程度安くなったので、ガスも同様な程度の値下がりするのではと思われます。
しかし電気料金と比較した場合、ガス料金は元々の金額が電気料金ほど多くない家庭が多く、料金が下がってもそれほどお得になったと感じにくいという事もあるようです。
また長期的に見ると、諸外国の自由化後に見られるように市場が不安的になったり、初めのうちは料金が下がったものの、後になって逆に料金が高くなったというケースもあります。
日本の場合はこうしたことが起こらないように、慎重に準備を進めて自由化に向かっていますが、こういった不安があるだけに確実に料金が下がるかについては、長期的に見守っていく必要があるようです。

都市ガス自由化とは?メリットデメリットをわかりやすく徹底解説

プロパンガスの料金の相場は?

プロパンガス

LPガスは、都市ガスと比べると1.5倍から2倍の料金とよく言われていますがこれにはいくつかの理由があります。
都市ガスの場合は、ガス設備から直接各家庭に導管でつながれているため輸送費はかかりませんが、LPガスは各家庭までボンベを配送して、さらに点検・検査・回収交換といった人件費が掛かっています。
また、LPガスの宅内までの供給設備の初期費用は、毎月払う料金に含まれているケースが多く、その分が上乗せされているためにより料金が高くなります。
さらにLPガスの料金は公共料金では無いため、全国に2万以上あるとされている事業者が決めた価格で販売されていて、本来の適正価格よりも高い料金設定していても問題は無いために、知らずに高い料金の事業者と契約しているケースも多いようですね。
では、LPガスの相場は果たしてどのくらいなのかを検証してみると、地域によって大幅な違いがあることがわかってきます。
従量料金という使っただけ請求される料金の1㎥の単価を比較してみると、競争が激しい関東地区や関西地区が安く280~350円ほどで、沖縄や北海道など供給コストが掛かる地域では700円を超える単価の事業者もあります。
また、一戸建てに比べて集合住宅の場合の料金も高めで、理由としては建物の給湯器やエアコンなどの設備を管理会社側に格安で提供している契約を結んでいるケースがあり、その分を料金に上乗せされています。
この従量料金に加えて基本料金が掛かりますが、基本料金も地域によって1,500~2,200円ほどの開きがあるようです。
都市ガスの場合は、請求明細に使用量・従量料金単価・基本料金などの詳細が記載されていますが、LPガスの事業者の請求明細には、使用量と請求金額だけしか記載されていないケースがほとんど。
利用者にはLPガスの料金は非常にわかりにくくなっていて、今後に向けても大きな問題となっています。

・プロパンガスの料金を節約するコツってある?

LPガス市場は、都市ガスと違いすでに自由化されている市場です。
したがってどこの事業者を選択しても利用者の自由なわけで、料金を節約するに一番有効な方法は今よりも料金が安い事業者に乗り換えることです。
まずは今契約している事業者の基本料金と従量単価を把握して、相場よりも高いようなら最近WEBなどでよく見かける比較サイトを利用してみるのも良い方法でしょう。
知らないガス会社に連絡して料金交渉してみるのも大変だし、なにより聞けば教えてくれますが、基本料金と従量料金単価を公開していないところが多いために、どこの事業者が安いのか確認するのが大変難しいです。
特に競争の激しい関東や関西圏では、こういった比較サイトの利用で大幅に料金を安く出来る可能性があります。
また、東北や北海道などの寒冷地では、冬場の燃料費の負担は大きく安くないガス料金を少しでも節約したいと考えている方は多いはず。
そんな方にも、比較サイトを利用すれば今よりも安い料金で提供してくれて、より良心的な事業者を紹介してくれるのは、大変ありがたい方法ですよね。

プロパンガスからプロパンガスへの乗り換えで料金が安くなる場合があります。
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・プロパンガスの自由化で料金ってどのくらい下がったの?

LPガスが自由化されたのが今から20年前の1996年、しかしどれだけの人がこの時にLPガスが自由化されたと言う事を知っていたでしょうか。
仮に知っていたとしてもより料金の安い事業者に変更した人はどれだけいるでしょうか。
こういった背景には、ボンベから宅内に導管を引き込む設備などの所有権が曖昧な為、他社に乗り換えにくくなっていたり、料金が高いとわかりにくくするために、あえて料金単価や基本料金を請求書に記載していないなどの対応を取っている事業者が多いことが上げられます。
そんな業界の体質も合って、自由化されてからも自由化の恩恵を受けたのは関東や関西の競争が激しい一部の地域だけで、地方に行くと未だに限られた事業者が独占しているケースが多く見られています。
そんなこともあって、LPガスに関しては自由化によって料金が下がったとは言いがたい状況にあるようです。

ガスを乗り変える時の手続きはどうするの?

都市ガス

ガスを乗り変える時の手続き自体は、新しく契約する事業者に連絡をして手続きを完了したら、解約する事業者に対して連絡をするだけなので、それほど大変ではありません。
新しく契約する事業者の方で解約する事業者に対して、解約の手続きまで代行してくれるところもあるので、契約の時に確認してみると良いでしょう。
WEB上で紹介されている乗り換え比較サイトなどで紹介してくれているところは、そういった手続きまでしてくれて、より料金が安く良心的な事業者を紹介してくれるので、とても便利です。
ただ、乗り換えのために設備の工事費用や器具の買い換え費用などが掛かる場合があるので、契約前によく費用については確認しておく必要があります。

都市ガスからプロパンガスに乗り変える方法と注意点

まずは新たに契約するLPガスの事業者に連絡します。
都市ガスの場合は、道路に埋設された導管が直接建物に引き込まれているので、新たな設備工事は不要ですが、LPガスの場合は、ボンベから宅内の器具までの設備の設置が必要となります。
新たに申し込んだ事業者に設備工事をしてもらい、工事完了後からの切り替えとなります。
新たな事業者との契約と工事が完了する前に、以前の都市ガス会社との契約を解除してしまうと、一定期間ガスが使えなくなる危険があるので、タイミングをよく考えて手続きを行いましょう。
また当然のことですが、都市ガスで使用していたガス器具はLPガスでの利用は出来ません。
そのため設備工事だけで無く器具の取り替えも必要になるので、器具のことも含めて新たに契約するLPガスの事業者に事前に相談しておくと良いでしょう。
ガス警報器もLPガスでは都市ガス用は使用できず、設置場所も都市ガス用は空気より軽いので部屋の上の方に取り付けますが、LPガスは空気より重いので部屋の下の方に設置するために注意しましょう。

プロパンガスから都市ガスに乗り変える方法と注意点

LPガスから都市ガスに乗り変える方法としては、都市ガス会社に契約する旨を伝え、工事のタイミングに合わせてLPガス会社へ解約の旨を伝えて既存の配管設備などを撤去してもらいます。
注意点は、LPガスの加入に当たり発生する設備費用は、契約するガス会社が負担してくれるケースが多いので、はじめの負担はほとんど発生しません。
しかし都市ガスの場合は、埋設されている導管から宅内にガスを供給する導管を引き込む工事が必要で、その費用はすべて実費となり、場所によっては何十万も請求される場合もあります。
さらにLPガスの配管などの設備を撤去するにも費用が発生するため、解約するLPガスの事業者から費用を請求されることになります。
さらにLPガスから都市ガスに乗り変えれば、今使用しているガス器具は使えなくなるために、すべてLPガスに対応している器具に買い替えなくてはなりません。
このようにLPガスから都市ガスに乗り変えるには、手続きだけで乗り換えは簡単にできますが、乗り換えに伴ってかなりの費用が掛かると言うことをよく覚えておきましょう。

その他のガス製品について

都市ガス

通常のガス器具というと、ガス給湯器やガスコンロのイメージがありますが、実はガス製品にはこれ意外にも様々なものが発売されています。
調理器具としては、ガスコンロ・ガスオーブン・ガス炊飯器・レンジフードなどの製品が発売されています。
浴室関係では、給湯器はもちろん、浴室内の暖房や乾燥に使える浴室暖房乾燥機などがあります。
暖房としては、ガスストーブ・ガスファンヒーター・ガス温水床暖房などで利用されています。
最近注目されているガス製品では、ガスを利用し家庭内で使うお湯・電気・暖房を一台で作り出す「エネファーム」があり、新築の家を中心に普及が進んでいます。
エネファームは設備費用に200~300万ほどの費用が掛かりますが、給湯と電気を作れて費用も80万円ほどで出来る「エコウィル」も、リフォームにともなった需要で普及が進んでいます。
さらには「太陽熱利用ガス温水システム」やガスを組み合わせて、夜や天候で発電しない太陽光発電を補うシステムもあり、安定した発電が出来る強みを発揮して人気となっています。
このように、さまざまなガス製品が発売されていますが、いずれの製品にしても当然ガスを使用している為に、少しでも安い料金であった方が良いわけです。
都市ガスは料金はLPガスよりやなり安いものの発熱量はLPガスの半分で、逆にLPガスは都市ガスよりも料金は高いが発熱量は2倍と、それぞれ特徴があります。
この特徴を良く見極めて、より効率よくガス製品が使えるようにしていくことも大事ですね。

まとめ

都市ガスとLPガスの違いは、価格ももちろんのことながら発熱量も成分も全く違うガスで、販売網も都市ガスはまだ自由化されていませんが、LPガスはすでに自由化されていて、すべてにおいて違いがあります。
それだけに当然価格においてもかなりの開きがあり、特にLPガスにおいては地域性や事業者によってかなりの価格差があるのも事実です。
乗り変える場合においても手続きは簡単にでき、すでに設備があり同じ種類のガスでの乗り換えはいいのですが、そうで無い場合は設備工事費用や器具代金がかかります。
そういった事から考えても、後で後悔しないように都市ガスとLPガスの根本的な違いをよく覚えておきましょう。

都市ガスとプロパンガスの料金の平均相場|一人暮らしなどの世帯別も紹介

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